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    Yさんのお椀、汁椀に関するご質問

    昨年の秋、私の主人は脳梗塞を発症し入院しました。最初の病院での入院生活は長くありませんでしたが、2か所目の病院の手厚いリハビリのおかげで今年の春に無事退院できました。退院前に住宅改修を行い、現在トイレお風呂など日常生活はほとんど介助なく行えています。ただ、左手に麻痺が少し残っていて食事中に左手で持っていたお茶碗をお椀を何度が落としてしまうことがありました(お茶碗やお椀を持って口も元に運ぶことはできます。)。それで現在、主人のテーブルのところに高さのある台とその上にお盆を置き、ご飯のはいったお茶碗やみそ汁の入ったお椀を置いて左手でおさえながら食べてもらっています。しかし、それでは食べにくいようで、ついつい左手でお茶碗やお椀を持ち上げてしまい、お茶碗やお椀をひっくり返してしまうことがあるので困ってます。何かいい方法はないでしょうか?
    (※質問内容を一部抜粋、改定しています。)


    自助具紹介部からの解答

    自助具紹介部への食事に関するご質問をしていただきありがとうございます。作業療法士としての経験上の解答になりますが、Yさんのご主人さんの場合、左手でお茶碗やお椀を持って口元に運べていることから脳梗塞による麻痺は軽いものと思われます。しかし、Yさんのご主人さんの場合、現在でも若干麻痺が残っているのと現在の状態まで麻痺が改善してくるまでに左腕や左指があまり動かせなかったので、左腕や左指の筋力が低下していることが考えれます。また、脳梗塞を発症された方は注意力が若干低下しているために麻痺が軽くてもお茶碗やお椀を落としてしまう場合もあります。


    以上のような場合は次の画像の取っ手付きの飯椀や汁椀を使うことが有効です。使い方は飯椀や汁椀の取っ手部分に左人差し指の側面(付け根あたり)を当てて汁椀や飯椀を持ち上げます。

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    画像 petit aide 取っ手付き飯椀 梅花青 HS-N43


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    画像 台和 プチエイド HS-N32 取っ手付き汁椀ミニ (春秋) 320ml 電子レンジ可

    以上の様な使い方だと指の力が少々弱くても腕の力があれば口元まで楽に汁椀や飯椀を持っていきます。注意力が若干低下しているために他のとこが気になって汁椀や飯椀を握る力が少し弱まっても取っ手の部分に左人差し指の側面がきちんと当たっている限り飯椀や汁椀をひっくり返してしまうようなことはありません。


    ただ、将来的にはYさんのご主人さんの場合、時々失敗はあるものの現在も普通のお茶碗や飯椀を使用できていることから、取っ手付きの汁椀や飯椀はずっと使い続ける自助具である可能性は低いかもしれません。しかし、、安全に食事をするといった事故防止の観点からは有効ですし、今までに何度か失敗があったからといって麻痺の軽い左手を使わないというのはストレスになりますので、取っ手付きの汁椀や飯椀を使用された方がいいでしょう。